さて、重松先生の推薦本のドキュメンタリーシリーズが終了しました。次は「これぞマスターピース」として選ばれた8つの作品、傑作シリーズと名付けましょう。

 さて、傑作シリーズの1冊目は、中上健次全集の11冊目です。いつものamazonの紹介文から。

 とおもったら紹介文がない!自分で紹介文を書かないといけないことになりました。

 この本には3つの短編と1つの長編が納められています。長編は「軽蔑」、歌舞伎町のトップレスバーの踊り子さんとそのお店の男性職員との恋物語?踊り子さんが想いを寄せる男性職員に攫われて実家のある田舎に連れて行かれそこでの生活を描いた作品です。3つの短編「天の歌」「大鴉」「青い朝顔」はこの長編のインパクトが強すぎて覚えてない。

 というわけで、この感想文は長編の物語の感想になるんだけど、、、ひと言でいえば楽しくない。

 踊り子さんが主人公の物語です。相思相愛、お互い一途なのは分かるんだけど、踊り子さんの「男と女、五分と五分」な信念にとらわれすぎて、田舎じゃ暮らせずあっちにフラフラこっちにフラフラ。それに付き合うように彼氏の方も賭博に手を出してスッカラカンになって最後は、、、

 ドキドキワクワク、手に汗握る、な書き方ならどんどん読み進めることが出来るけど、中上さんの文章は淡々と語られる気持ちが中心です。その「淡々」が楽しくない大きな原因のように感じます。

中上健次全集〈11〉
中上 健次
集英社
1996-04T
★★☆☆☆

 これが傑作シリーズなのか?本間違えたのかな?でも中上さんの文章は分かったので、もういいや。

あきら